みなさんこんにちは。文系女子SEのほりごたつ(@horigotatsuSE)です。
と悩んでいませんか?
今回紹介する1冊はコチラ。
本書は、道路標識などの身近な例を挙げながら
分かりやすい表現技術について述べられています。
それでは今回も書評に移っていきたいと思います!
話が伝わらないとはどういうことか
話が伝わらないということは、
本書によれば「整理できていない情報で伝えようとしている」ということです。
順番に説明していきますね。
話が伝わるとはそもそもどういう状態か
逆に考えると、話が伝わるというのは、
「相手に話を分かってもらえる」ということですね。
では、「話を分かってもらえる」とはどういうことでしょうか。
本書では、そもそも「分かる」とはどういうことか、という切り口から説明されています。
人間の記憶には、大きく分けて一次記憶と二次記憶があります。
一次記憶は短期記憶あるいは一時的記憶とも呼ばれます。また、二次記憶は長期記憶とも呼ばれます。
(中略)
「脳内整理棚」とは、実はこの二次記憶域のことを言います。
学生であればテストのために、
社会人であれば一次的な業務のためだけに、
詰め込んだ記憶というのは忘れやすくないでしょうか?
この「一時的に詰め込んだ」のは一次記憶です。
逆に、しっかり定着したものは時間が経っても案外忘れていないもの。
これが二次記憶(長期記憶)です。
一次記憶に入ってきた情報は、分析(照合、抽象化など)され、その構造、言い換えれば意味が決定されます。
そして、整理棚内の「同じ意味を持つ区画」に入れられます。
この瞬間が「分かった!」なのです。
つまり、「きちんと取り出せる状態で脳内に収納できた」という状態が
「分かった」という状態なのです。
話を伝わりやすくするためには
ここまでお伝えしてきた通り、
「分かる」とは「脳内に収納できる」ということ。
ここから導かれる「分かりやすい」とは
そう、照合や抽象化などをしやすく、脳の整理棚に収納しやすい状態
これこそが「分かりやすい」ということです。
これは完全に私が本書を読んで感じたことであり
本書に記載のあった内容ではないのですが・・・
など、自分が関連すると思っているものが
相手にとっては関連しないと認識されていること、ありませんか?
それも実は、脳内の整理の仕方が違う、ということかもしれません。
現場に
「それ確認するならこっちも見るでしょ」
みたいなポイントをことごとく落とす人いるんだけど脳内の引き出しが細かく区画整理されてるだけかも、と思った。
引き出しから取り出すとき、関連して取り出せるものが限られてるだけなのかも。
整理のしかたを一緒に変えてけば変わるのかな🤔
— ほりごたつ@文系女子SE×ブログ (@horigotatsuSE) April 6, 2020
照合の仕方、抽象化の仕方が違うために
「分かった」の状態に違いが表れることもありそうですね。
話が伝わらないのを防ぐには
さて、ここまで
「分かりやすい」とは「整理しやすい」ということであると説明しました。
では実際、「整理しやすい話」とはどのようなものなのでしょうか。
本書に挙がっていた例の中から抜粋して説明します。
話が伝わらないのを防ぐには1.全体地図を与える
まずは本書の記載を抜粋してみましょう。
テーマパークの入り口では、たいてい、テーマパーク全体の地図を渡してくれます。
全体の概観をあらかじめ入場者に教え、迷わせないためです。
その概観地図によって、入場者は常に「全体図」と自分の「現在地」を把握し続けることができ、迷わないのです。
逆に言えば、この二つがいずれか一方でも見失えば、迷った状態になるわけです。
(中略)
「分かりやすい表現」の秘訣の一つとして、この全体地図と現在地を情報の受け手が常に把握できるように配慮することが大切です。
全体図を把握させることは分かりやすさの上で重要である、ということです。
たとえば、
新たな案件についてキックオフを開催させていただきたく。
内容としては新設帳票の作成と、それに伴うオンライン項目の修正になります。
期間としては来週から着手し、○月に初回稼働予定です。
キックオフは○日に○○会議室で開催したいのでよろしくお願いします。
新たな案件についてキックオフを開催させていただきたく。
本メールでは、「キックオフ日時」と「案件概要」の2点ご連絡いたします。<キックオフ日時>
以下を予定しております。
○月○日 ○○:○○~ ○○会議室<案件概要>
案件の内容とスケジュールについては以下の通りです。1.内容
①新設帳票の作成
②帳票作成に伴うオンライン項目修正2.スケジュール
来週着手~○日初回稼働
ポイントは、メールの文頭に「このメールで伝えるのは2点あるよ」と明記したこと。
話が伝わらないのを防ぐには2.複数解釈を許さない
複数解釈ができてしまう、ということはすなわち「整理しにくい」ということです。
「複数解釈できてしまう」ものは「分かりにくい」といえますね。
・先日お伝えした○○さんが以前担当したシステムの修正
・先日お伝えした修正(○○さんが以前担当したシステムに関する修正)
まとめ:話が伝わらないのは配慮不足
ここまでお伝えした通り、
話が伝わらないのを防ぐには「全体図」だったり「複数解釈」を意識することが重要です。
それは相手への配慮をするということ。
相手に伝える前に、
「いきなりこの話持ってこられたらわかりにくいかもしれない」
「これはもしかしたらこういう解釈をされるかもしれない」
など取りうる可能性を考え、
相手が整理しやすい内容にするような配慮が必要です。
分かりやすい表現を意識して、
「話が伝わらない」人から脱却していきましょう!
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