みなさんこんにちは。文系女子SEのほりごたつ(@horigotatsuSE)です。
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と疑問に思ったりしませんか?
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私は普通のSIerに勤務しているSEのため
SES企業が本当にブラックなのか?などの実情は知りませんが
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みたいな声がSNSで広まってきているのも事実。
そこで今回は、SES企業とは何なのかについてお伝えしていきます!
この記事の信頼性
私は文系未経験ながらSEになり、
現在では開発責任者も任されています。
自分のチームにもSES企業の協力会社さんもおり、
その方々の管理などもしている現場の視点で今回はお伝えできればと思います。
SES企業とは
まずSES企業についてお話しする前に、
SESって何?というところをお伝えしていきます。
SESとは「契約形態」
そもそもSESとは「System Engineering Service」の略で、契約の話になります。
そのため、まずは「契約形態」の説明が必要です。
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なんだか難しそう。。
SE(システムエンジニア)界隈の契約は大きく分けて2種類あります。
「請負契約」と「準委任契約(SES契約)」
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まずそもそも「契約」ってなんだろう?
我々システムエンジニアは、お客様から仕事を頂いて開発をしています。
図にするとこんな感じ。
この図の矢印が「契約」です。
我々は「納品」ということをすることによって
お客様からオカネを頂いているわけですね。
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この「納品」する「モノ」が違う、ってことだね!
それぞれどんな契約なのか、まとめてみました。
契約形態
①請負契約
目的 成果物の完成
責任 完成責任・瑕疵担保責任
著作権 受託者
→「成果物」を完成させることでオカネをもらう
②準委任契約(SES契約)
目的 仕事の遂行
義務 報告義務・善管注意義務
著作権 委託者
→「サービスを提供」することでオカネをもらう
「請負契約」は「成果物の完成」が目的なので、「成果物」を納品します。
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設計書とかプログラムとかテスト結果とか
「成果物の完成」が目的なので、
例えば納品したシステムがバグったりしていたときには
無料でお直し!という「瑕疵担保責任」を負います。
一方「準委任契約」では「仕事の遂行」が目的なので、
「仕事を遂行する」ということが納品にあたります。
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私の現場では「何時間働いた」という報告書を納品してるよ
もう少しかみくだくと、
「成果物」に対してオカネをもらうのが「請負」
「働いた時間」に対してオカネをもらうのが「SES(準委任)」
といった感じになります。
SES(準委任)契約と請負契約の使い分け
冒頭で述べたように私はSES企業に勤務しているわけではありません。
しかし「準委任(SES)契約をしていない」かというと、そうではなく
請負契約も準委任(SES)契約も、どちらも結んでいます。
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場合によって使い分けるよ!
使い分け方はこんな感じ。
請負契約
普通の開発はコチラの契約。
・設計からテストまでを行う
・設計書やプログラム、テスト結果を納品
準委任(SES)契約
開発以外の作業をコチラで契約。(毎月結ぶ)
・請負契約を結ぶ前段階の見積や、見積にあたっての調査などを行う
・現在動いているシステムで困ったことがあったときの対応を行う
・既存バグの原因分析から直すまでをやる
・働いた時間の報告書を納品
普通に開発案件が立ち上がった際は請負契約を結びますが、
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案件が立ち上がろうと立ち上がるまいと準委任は毎月結ぶよ!
そう、新しく開発案件が立ち上がる前の調査
あとは普段私たちが開発している領域内で起こったトラブルや既存バグなど、、
請負範囲外の作業もいろいろあるんですね。
それらの作業は発生が不透明な部分もあるので
「やった時間に応じて」オカネをもらう準委任契約が適している、というわけです。
SES企業とSIerの違い
さて、そうなるとよりわかりにくくなってきてしまったかもですが、
我々SIerとSES企業は一体何が違うのでしょうか。
SES企業は、「System Engineering Service」を提供する会社。
いわば「マンパワーリース」のようなことをして売り上げている会社なんですね。
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ますますわかりにくい。。笑
先ほど契約形態を説明した際の図にしれっとSES企業を載せたのですが、
このように「我々のお客様」が発注するのは、我々SIerに対してです。
そして、SIerの下請けというわけでもなく、かといって同業他社というわけでもなく
同じフィールドで一緒に仕事をしているのがSES企業ということになります。
「お客さま」「SIer」「SES企業」の関係のみを抽出すると
こんな感じになります。
「お客様」は「SIer」に発注をしますが、
基本的に請負契約なので作業指示は発生しません。
SIer会社内のリーダーの指示に従って仕事が進められるわけですね。
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でもSIerとSES企業の間には作業指示がある。。?
そう、「SIer」は「SES企業」とSES契約を交わし、
「SIer」の指示に従って「SES企業」は仕事を進めます。
また、先ほど「準委任(SES)契約」の説明の際に
著作権が「委託者」とあった通り、
基本的にSES企業の方が組んだプログラムはSIerの名義になります。
そのためお客様目線だと、SIerもSESも同じ会社の人に見えていることでしょう。
私の現場にも(なんなら隣の席に)SES会社の人がいますが、
その方は電話に出るときもうちの会社名を名乗ります。
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ちょっと派遣ぽい感じかな?
派遣のような感じですが、「SES企業」と「SES企業で働く人」の間には
「正社員」としての雇用契約が発生しています。
たとえば、私の現場のSES企業の方は、
月一回帰社して、給与明細をもらったり働いた時間の報告をしたりしているみたいです。
SES企業はブラック?
それではここまでの話をふまえて、
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という声が上がっている理由についてお話しします。
これは大きく分けると2つあるように感じますね。
「作業指示」が契約先のSIer
→契約先がどこか、どんな案件に携わるか、を選べない
「働いた時間」が売上
→長く働けば儲かるので残業が横行しやすい
1つ目は自社に作業指示者がいないため、
どんな案件でどんな役回りになるか選べない、ということが挙げられます。
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まあ、これはSIerでもなかなか選べないけど。。笑
それでもSIer勤務であれば
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といえば社内の調整でなんとか意見が通ったりもします。
そういった意見があったところで
社内の調整ではどうにもならないのがSES企業。
これが「やめとけ」と言われる1つ目の理由のようです。
2つ目は「働いた時間」で「オカネ」が発生するため、
長時間労働が横行しやすい、という点です。
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うちの現場のSES企業の方には残業させないよう配慮しているけど。。
そういった労働環境も含め自力で制御できない、という点が
「やめとけ」と言われる2つ目の理由のようです。
私自身は現場にいるSES企業の方と結構仲良くて、
「信頼できるパートナー」という関係を築けている(たぶん)ので
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一緒に飲みに行ったり遊びに行ったりもするしね笑
SESはブラックだ!とはあまり思いませんが、
それもどこの現場でどう扱われるか次第、ということなのでしょうね。
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