みなさんこんにちは。文系女子SEのほりごたつ(@horigotatsuSE)です。
と悩んでいませんか?
今でこそSEですが、元は文学部生。
今回は私の卒論の中身を大公開します。
この記事の信頼性
私は文学部で日本語学を専攻し、日本語の文法を主に研究していました。
今回専攻していた範囲を中心に、卒論の中身をお伝えしていきます。
卒論の書き方は文系だとどうなる?
それではさっそく、私自身が卒論書くまでのプロセスをお伝えします。
あくまでも私自身のプロセスですが、多くの人が以下のように書いていけば書きやすいでしょう。
卒論の書き方
1.卒論のテーマを決める
2.枠組みを決める
3.各枠組みを論理的に説明する材料を集める
4.書く
枠組みを決めるのが先なの?と思う方もいると思いますが、
卒論はだいたい普通のレポートより長め。
そのため、枠組みをある程度決めておかないと、書きながら確実に迷走します。
それぞれの枠組みについて詳しく見ていきましょう。
卒論の書き方1.テーマを決める
まず大事なのはテーマ決め。
あくまでも私が専攻していた語学研究分野でのテーマの決め方ですが、
以下のようにテーマを絞り込んでいきました。
1. 自分がとことん追求したい分野 or ゼミなどで扱って気になった分野の論文(先行研究)を漁る
2. 1.の先行研究に対して、反例などが挙げられそうな分野を見つける(2~3個程度に絞る)
3. 2.のうち反例を論理的に説明できそうな分野を見つける(1個に絞る)
まずは自分が本当に好きな分野か、もしくはゼミや講義で扱って気になっている分野の先行研究を読み漁ります。
私の場合は、記憶ベースで20~30くらいの論文は読みました。
そしてその中から、反例などが挙げられそうな分野を見つけます。
私の場合でいうと、先行研究で「複合語は後半が重要」と述べているものがありました。
(例が微妙なのはさておき)この図を見てみると、確かに前半は「走る」の修飾をしています。
「欽ちゃんの走り方」で「走り方」の説明なんだよね
だから複合語は後半が大事だぞ、というものです。
ですがこれだとどうでしょう。
こうした先行研究に対する指摘ができそうで、且つ反例を挙げられそうなテーマを見つけるまで、
論文を読んで、ツッコんで、自分ならどう結論づけるかを考えます。
法則、とはいかないまでも、ある程度自分で結論づけられそうなテーマを見つけたら
テーマ決めは終わりです。
卒論の書き方2.枠組みを決める
テーマを決めたら、まずは枠組みを考えていきます。
たとえば私は、もともと先行研究に述べられていた内容(名詞+動詞)について反例を挙げて問題点を述べようと考えました。
そしてその後、内容を膨らませるべく、以下のように追加で例を挙げて考察することにしました。
- 条件を入れ替えるとどうだろう
- 一部条件を変えたらどうだろう
など、内容を膨らませるための考え方は理系の研究と同じだと思います。
内容を膨らませながら、それぞれどのような順で述べていくか
大まかな構成を考えていきます。
卒論の書き方3.材料を準備する
この辺りはどんな研究なのかにも寄ると思いますが、
基本的には先行研究を批判しつつ、自分の理論を展開するために必要な例を用意します。
具体的には
- 他の論文から拾ってきたり(※引用はちゃんとしよう)
- 身近な例から考えてみたり
など研究だけでなく、柔軟に考えて材料をそろえていきます。
卒論の書き方4.書く
材料をそろえたらあとは書くだけ。
特に論理的に納得させる文章を書くのは難しいモノ。
私が実際に卒論を書くときに意識していたのは、
「これだとOK」の例ではなく、「これだと成り立たない」例を挙げることで、
その方向の論理は成り立たない=自分の論が正しい
という形で結論へもっていくこと。
例えば、私の場合は「そもそも複合語ってどっちが重要とかではないのでは?」
のような論理を展開しようとしていました。
そのため、以下のように複合語を分解して、それぞれで成り立たないことを例で示すことで信頼度を挙げていました。
- 実際に卒論に記載した一部
- いずれの複合名詞も、以下の例のように、複合名詞と前項及び後項とを入れ替えると許容されない。
(1) 東洋をテーマにした映画はすべてお蔵入りとなった。
(1)’*東洋をテーマにした映画はすべてお蔵となった。
(1)’’*東洋をテーマにした映画はすべて入りとなった。
自分の理論が正しいんだ!ということを強気で書いていくことが必要です。
最後の集大成の卒論くらいは研究の成果を残せるようなものを書きたいですよね。
卒論の書き方~論理的に書くために~
ここまで私が実際に卒論を書いた時のプロセスをお伝えしました。
読んでいただいたら分かる通り、テーマと構成はかなり重要です。
テーマと構成がしっかりしていれば、結構読み応えのあるものは書けます。
せっかくなら論理立てて書きたい、そのための文章力が欲しい、という方もいるでしょう。
▼こちらの本では「書く」というアウトプットについても述べられているので、
と悩んでいる人はぜひ読んでみてください。
アイデア力を鍛えるならこの本!「アウトプット大全(樺沢紫苑)」
▼こちらの本では論理的思考力の高め方について書かれているので
と悩んでいる人にオススメです。
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今回は卒論の書き方についてお伝えしました。
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