みなさんこんにちは。文系女子SEのほりごたつ(@horigotatsuSE)です。
と悩んだりしていませんか?
私は大学では文学部で日本語の文法を研究、
バイトも塾講師として小学生から高校受験生までの国語を教えていました。
SEとして働いているとどうしても理系の人が多めで、多くの人が
と言っています。。
確かに、国語が苦手な方がこの業界に多いのもうなずける話です。
ただ、個人的には
SEの仕事、結構国語力必要なんじゃない?
と思っています。
今回はそう考えるきっかけとなった話と、
SEが国語力を伸ばすために何をすればよいか考えてみたことについてお伝えできればと思います。
国語力が必要だと感じた実例
さて、さっそく国語力が必要だと思うに至った実例を紹介しようと思います。
いずれも私自身の話というよりも、
私がそばで見たり聞いたりした話です。
国語力が必要だと感じた実例1.ユーザーの要望を読み取れなかった話
SEの仕事は開発をすることだけではありません。
お客様から質問や疑問、要望などが上がるたびに
その内容に答えていくのも仕事の一つです。
(これが仕事の一つになるかはおそらく企業や業務内容で違うのですが。。
少なくとも私が勤めているところではそう、という話です。)
このように業務の一環で上がってきた要望に対応してる同僚を見ながら
と感じた経験があったのでご紹介します。
お客様から問い合わせが
あるとき、我々のお客様(以下、ユーザーとします)からこんな問い合わせがありました。
とある借り入れをしている契約者についての問い合わせで、
このまま返済を続けていいのかご教示ください。
というものでした。
元々の問い合わせも不親切な感じではあるのですが、
経緯を簡単にまとめると以下の通りです。
今年のはじめ
試しに今年いっぱいまでの試算をしたい
こんなやりとりのもと、12月分までを一旦試算して回答しました。
今回
そしてさきほどの問い合わせとなったのです。
このまま返済を続けていいのかご教示ください。
このような経緯をふまえると、
今回の問い合わせの内容は「12月以降もこのままの返済額でいいのか」を聞いている、
ととらえることもできると思います。
一方これに対応した同僚は
この問い合わせに対応したのは私ではなく、私の同僚でした。
彼の回答しようとしている内容を確認すると、
12月分までの試算表がそこにはありました。
すかさず私が確認すると、
「このままでいいのか」って聞いてるからてっきり・・・
元々の問い合わせも不親切な感じではあるのですが、
問い合わせ内容を一方的に捉えてしまっていました。
今回は先述した通り、問い合わせ内容も不足があり以下の2通りに捉えられてしまいます。
・今年の12月分までを一旦試算した契約だが12月以降もこのまま返済を続けていいのか
・今年の12月分までを一旦試算した契約だが12月までこのまま返済を続けていいのか
今回の同僚の対応には以下の2点が欠けていたのだと思います。
- ほかの捉え方ができる可能性に気づく こと
- もし捉え方が何通りもできそうであれば意図を確認する こと
よく国語では「行間を読め」と言いますが、
行間を読むというよりも、行間があることに気づくことが仕事では求められます。
これには国語力が必要だと思っています。
国語力が必要だと感じた実例2.メールが無駄に長かった話
こちらは私の同僚から愚痴られた話になります。
気になった私は
と頼んで見せてもらいました。
一見、見出しやインデントなどを使って整理されたメールのように見えたのですが。。
・箇条書きが使えていない
などなど読みにくさがてんこ盛りでした。
見出しを用意したのであればその下には箇条書きでポイントに絞って伝えたり
伝えたいポイントをしっかり明示する工夫があるとまた違います。
どちらかというと無駄に長いことよりも
重要なポイントが最後の方に紛れ込んでいる
というところが問題のように思えました。
メールの悩みはSEに限らず、
どの職業でも同じような悩みを抱えている人はいるのではないでしょうか。
メールが無駄に長くなるのも、ある意味国語力が関係しているといえるでしょう。
ビジネスメールの基本
・本当にそのメールで伝えたいことは何か
・それを目立たせるためには頭でどれだけ伝えきれるか
この2点を整理したうえでメールを作っていくことが必要
メールの要点や整理をして
「いかに簡潔に伝えられるか」
ここにも国語力が求められてくると思います。
国語力を伸ばすためには
さて、ここまで実例をもとに
SEのような理系職だとしても国語力が必要だということをお伝えしてきました。
ここからは国語力を伸ばすためには何をすればいいのかお伝えしていきますね。
国語力を伸ばすために1.読み方の意識を変える
という人がいますが、私はあまりそうは思っていません。
ある程度SEとして年次が上がると
いくつものメールが飛んできて、
いくつもの仕様書を読み解いて、
いくつもの要件定義を設計にプロットして、
と、文章を読む機会自体は大量にあるはずです。
そのうえで国語力が。。と言っている人が
本をただ読んだだけで国語力が上がるとは思えませんよね。
本を読んで自己啓発することはもちろん重要ですが、
それ以上に日々の業務内で読む文章の読み方を変えてみる
ことが重要です。
今回は「これを意識すると読解が変わる!」と
私が思っているものをお伝えします。
譲歩のテクニック
まずは譲歩とはなんぞや、というところをお伝えします。
譲歩
納得させるための書き方。
確かに…(相手の意見を受け入れる)…しかし…(自分の意見)…
ある種構文化している日本語のテクニックになります。
例えば「確かに」が出てきた場合には
「しかし」の後が必ずその人の意見
となるので、「しかし」の後をとりあえずサッと読んでおく、
などの飛ばし読み・要点読みなどが可能になります。
指示語への意識
学生時代の説明文読解などで必ず出たと思います。指示語。
学生時代と違っていちいち「これは何を指しているんだろう?」
と意識しながら読む機会はなくなっているかと思いますが、
結構ビジネスの場でも、これの認識違いでとらえ方にブレが出ている場面をよく見ます。
(さて、上記の最終行「これ」は何を指しているか意識できました。。?)
そう、大人になってしまうと指示語って
文章に書いてある内容と照らし合わせるのではなく、
自分の頭の中で補いながら読んでしまう
んですよね。
毎度毎度指示語の内容がこれで~とかを照らし合わせる必要はないですが、
と、ちょっとした捉え方の違いで認識ズレが起こることを意識できるとまた違います。
普段の会話の意識を変える
案外ないがしろにしがちなのが普段のコミュニケーションです。
コミュ力が高い、というと
だいたいの人が「めちゃくちゃ喋りがうまい」と思いがちですが、
「話す」よりも「聞く」力を重要視すべきです。
・相手の「言いたいこと」へ意識を向ける
・文脈を意識する
相手の言いたいことってこういうことだよなぁ
という想像を膨らませながら聞くこと。
そして文脈を意識すること。
文脈というと説明文などのいわゆる「書き言葉」に現れるもの、と思いがちですが
案外会話でも重要です。
ちなみに私の父は文脈意識が皆無な人間だったので、
昔こんなやりとりがありました。
ミトコンドリアとか知らねーって感じだし。。
最初の私の言葉に関して、「知らねー」を
「知ったこっちゃない・知ってようが意味がない・必要ない」
みたいな意味だととらえられない人だったんですね。。
このように、会話ひとつとっても
文脈意識をもってみたり、「相手の言いたいこと」を意識したりするだけで
ちょっと変わってきます。
自分の国語力に自信がない方は
ちょっと明日から意識してみるといいかもしれませんね。
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